フィリピン株式とヘッジファンド投資で富裕層を目指すブログ

実践派ファイナンシャル・プランナーが体験を交えてお届けする、フィリピン株式とヘッジファンドの投資情報。

なぜ富裕層はヘッジファンドに投資するのか?(1)

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富裕層はヘッジファンドを「資産を守るため」に投資している

富裕層が自分自身の資産運用によく活用するのが、ヘッジファンド。なぜ富裕層は、ヘッジファンドに投資をするのでしょうか?それは、ヘッジファンドが一般的なメディアで言及されている姿とは異なり、株式市場の暴落局面でも資産を守りながら育てていくという設計思想と、まぎれもない実績があるからです。

経済新聞などではよく「ヘッジファンドが市場の暴落の引き金を引いた」というような、ネガティブで、われわれ投資家の足を引っ張るような存在として書かれるのですが、じつはそれらの記事は、ヘッジファンドの本来の姿を表していません。

ヘッジファンドの本来の姿は、市場環境がどのような時でも、例えば株式市場が暴落しようとも、「ヘッジ」をかけてファンドの資産を守ったり、逆に利益獲得を狙うという、「守り」の姿勢が強いものです。「ヘッジ」とはリスクを「回避する」という意味で使われ、ヘッジファンドはすなわちリスク回避をしつつ、どのような時でも収益を獲得するためのファンドと言えます。

同じリターンを得るなら、リスクは小さいほうが安心

リスクを回避することがどれだけ大切か、ヘッジファンドを探す前にまずは資産運用において重要なことについて、考えていきたいと思います。

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ここにAとB、2つのファンドがあります。どちらのファンドのほうが、資産を守り育てていく運用手段として適しているでしょうか?

Aファンド、Bファンドともに1,000万円で運用を開始し、10年間の運用を続けたとします。

Aファンドは大きな上昇や大きな下落を繰り返しながら、10年後に結果として2,000万円になりました。一方Bファンドは安定的に資産が育っていき、大きな下落を経験しないまま10年後に2,000万円になりました。

この2つのファンドの年利回りを計算してみましょう。運用開始時に1,000万円だったファンドが10年後に2,000万円になった場合、10年後における年利回りは、Aファンド、Bファンドともに約7.2%と計算されます。

Aファンド、Bファンドともに10年後の結果は同じ2,000万円に育ちましたが、それに至る経緯は大きく異なります。もし大切な1,000万円をA、Bどちらかのファンドに託すとしたら、あなたはどちらを選びますか?

この先も安心して資産運用に取り組みたいなら、きっとBを選ぶでしょう。結果として年利7.2%の利回りが達成できたのであれば、安定した運用の方が望ましいと考えます。

このようにヘッジファンドには、Bファンドの様な安定的な資産成長を目指すものが多く存在し、多くの富裕層が、このようなヘッジファンドに投資しています。

一度資産を大きく減らすと、回復が困難になる

また、多くの投資家は次のような経験をしているのではないでしょうか。

  • 順調に運用できたと思っていたが、急に下落して大きな含み損を抱えてしまった。それ以来ずっと「塩漬け」。
  • 付き合いのある大手証券会社の営業マンからは「もうしばらく様子を見ましょう」、「我慢しましょう」と言われ続け、揚句、「新商品が出ましたからこちらに乗り換えて挽回しましょう!」と意気揚々に勧められた。

一度こういう経験をすると、身に染みてわかると思います。大きく目減りしてしまった資産は、元に戻すためには思ったよりも大きなリターンを獲得しないとなりません。それを示したのが下のグラフです。1,000万円の資金を時間をかけて1,500万円に増やしたい場合を考えます。

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Cは、一度大きく値下がりし、1,000万円の資産が500万円に半減してしまったケースです。この場合、目標としている1,500万円にするのには、500万円までに減った資産をなんと3倍に増やさなければなりません。一方Dは、値下がりしたとしても、5%の下落で済んだケースです。この場合、目標の1,500万円に資産を育てるのに、57.9%の値上がりを実現できれば達成できます。